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アサヒビールが「ドライゼロ」でモータースポーツを応援する理由
2025年5月12日 12:00
アサヒビールは、ビールテイストのノンアルコール飲料「ドライゼロ」で昨年から国内最大の自動車レース「SUPER GT」のシリーズスポンサーを務めている。
5月3日~4日にかけて富士スピードウェイで開催された第2戦では、グランドスタンド裏のイベント広場に大きな「ドライゼロ」ブースを構え、ドライゼロのサンプリングや、氷を入れて楽しむ“ドライゼロアイス”の販売、ドライゼロアイスの購入者が参加できる抽選会などで来場者をもてなしていた。
さらに今年からは、上位カテゴリーのGT500において、1号車(TGR TEAM au TOM'S)、3号車(NISMO NDDP)、23号車(NISMO)、100号車(STANLEY TEAM KUNIMITSU)のチームスポンサーにもなっている。いずれも年間チャンピオンを争うトヨタ、日産、ホンダのトップチームで、SUPER GTへの取り組みを強化していることがうかがえる。
レースの記憶をドライゼロとともに
今回は、アサヒビール マーケティング本部 スマドリマーケティング部 担当副部長の村尾雄一氏にその狙いを伺った。
――昨年はシリーズのスポンサーとしてドライゼロをアピールされていましたが、今年はトヨタ・ホンダ・日産の3チーム計4台のスポンサーもされています。どういった狙いがあるのでしょうか?
村尾氏:ファンとの結びつきを強くしたいというのが狙いです。例えば、賞品としてドライバーのサイン入りグッズがもらえるとか、オフィシャルステージやドライゼロのブースに監督やドライバーに来ていただきドライゼロの紹介をしてもらうなど、もう少しSUPER GTとの結びつきを強くするためには必要と思いスタートしました。
――アサヒビールのビールテイストのノンアルでは、ドライゼロ以外にアサヒゼロも人気があります。なぜドライゼロでのスポンサーシップなのでしょうか?
村尾氏:いろんなブランドがあるなかで、ノンアルのなかでもポジショニングを分けるようにしています。差別化しないとカニバってしまい、売上がプラスにならなくなります。ドライゼロは、アサヒゼロとは全然違うポジショニングを目指していて、コピーで「気持ちアガる瞬間に。」と掲げているなかで、モータースポーツとの相性がいいなと。
また弊社のルール上、アルコール飲料ブランドだと飲酒運転の観点からモータースポーツへのスポンサーができませんが、ノンアルコールはOKですので、アルコールとの差別化ができ強みを活かせる点も、モータースポーツとの相性の良さを感じています。
――モータースポーツもそうですが、スポーツの後には喉を潤したくなりますよね。
村尾氏:そうですね。ノンアルコールは身体への負担も気にせず、我慢せずに楽しめるのが良い点だと思います。ノンアルコールを飲んだことがない人もまだまだいっぱいいらっしゃるので、今回のプロモーションをきっかけに「あれ? 意外とおいしいね」と思ってもらえたら嬉しいです。
昔飲んでおいしくないと思っている人も、改良を繰り返しているなかでおいしくなっているので、ぜひ試していただきたいです。
――しかし、一気に3メーカーのスポンサーをやるというのは驚きました。しかも、3メーカーともトップチームです。
村尾氏:SUPER GTのシリーズスポンサーをしている上で、特定の1チームではなく、ドライゼロのプロモーションに共感していただけるチームを選ばせていただきました。
――お話を伺っているとご自身もレースが好きな感じが伝わってきます。
村尾氏:そこまで詳しいわけではないんですが、F1やバイクのレースを見に行ったことがあり、GTカーもゲームで車種を覚えたりしていました。やっぱりサーキットで実際に見ると、音とか匂いとかも含めて五感で楽しめますし、印象にも残ります。ドライゼロも一緒にセットで覚えてくれたら嬉しいですね。
サーキットでの“気持ちアガる瞬間”を演出
さて、第2戦の結果だが、優勝は38号車(TGR TEAM KeePer CERUMO)で、2位に1号車(TGR TEAM au TOM'S)、3位に100号車(STANLEY TEAM KUNIMITSU)が入った。1号車の2人については、開幕戦で優勝したこともあり、ドライバーランキングではトップを独走中。100号車の2人も16ポイント差で4位の好位置につけている。
第4戦(富士スピードウェイ、8月2日~3日開催)、第5戦(鈴鹿サーキット、8月23日~24日開催)、第8戦(モビリティリゾートもてぎ、11月1日~2日開催)でも今回同様のブースを出展するとのことなので、サーキットでの“気持ちアガる瞬間”をドライゼロとともに味わってみてはいかがだろうか。